連続関数と微分可能関数(高校)

関数 $`f:{\bf R} \to {\bf R}`$ の連続性は、高校あたりだと点列連続性で定義していると思うし、それで十分だろう。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1} }
%`$

実数の点列とは、$`a:{\bf N} \to {\bf R}`$ という関数。その全体は $`\mrm{Map}({\bf N}, {\bf R})`$ と書く。次は同値〈同義〉。

  • $`a\in \mrm{Map}({\bf N}, {\bf R})`$
  • $`a`$ は(実数の)点列

習慣により、$`a(k)`$ を $`a_k`$ とも書く。点列の極限(下の等式)の正確な定義はしない、とりあえずは雰囲気的理解でよしとする。

$`\quad \lim_{k\to \infty}a_k = b`$

関数 $`f:{\bf R} \to {\bf R}`$ が点 $`c\in {\bf R}`$ で連続だとは、

$`\forall a\in \{a\in \mrm{Map}({\bf N}, {\bf R}) \mid \lim_{k\to \infty}a_k = c \}.\\
\quad \lim_{k\to \infty}f(a_k) = f(c)`$

一点での関数の連続性を $`\mrm{IsContAt}(f, c)`$ と書くことにする。

関数 $`f:{\bf R} \to {\bf R}`$ が連続関数だとは、

$`\forall c\in {\bf R}.\mrm{IsContAt}(f, c)`$

定義を見たらすぐさま事例:

  1. 点 $`0\in {\bf R}`$ で連続な関数の例
  2. 点 $`0\in {\bf R}`$ で連続でない関数の例
  3. 点 $`0\in {\bf R}`$ で連続だが、 $`1\in {\bf R}`$ で連続でない関数の例
  4. 連続関数の例
  5. 不連続(連続でない)関数の例


関数 $`f:{\bf R} \to {\bf R}`$ が点 $`c\in {\bf R}`$ で微分可能だとは、次の値が存在すること。

$`\quad \lim_{h\to 0}\frac{f(c + h) - f(c)}{h}`$

一点での関数の微分可能性を $`\mrm{IsDiffAt}(f, c)`$ と書くことにする。

関数 $`f:{\bf R} \to {\bf R}`$ が微分可能関数だとは、

$`\forall c\in {\bf R}.\mrm{IsDiffAt}(f, c)`$

定義を見たらすぐさま事例:

  1. 点 $`0\in {\bf R}`$ で微分可能な関数の例
  2. 点 $`0\in {\bf R}`$ で微分可能でない関数の例
  3. 点 $`0\in {\bf R}`$ で微分可能だが、 $`1\in {\bf R}`$ で微分可能でない関数の例
  4. 微分可能関数の例
  5. 微分不可能(微分可能でない)関数の例
  6. 連続だが微分可能ではない関数の例


関連する定理:

  • 微分可能な関数 $`f:{\bf R}\to{\bf R}`$ は連続である。