ベクトルバンドルを単に「バンドル」ともいう。
- : 多様体
- : 番号の区間
- : ベクトルバンドル
- : 開被覆
- : 制限されたバンドル
- : 自明バンドル
- : 局所自明化(バンドル同型射)、t = trivialization
- : 局所微分形式の空間
- : 局所ベクトル場の空間
- : ベクトルバンドル 上の共変微分の全体
自明共変微分
自明バンドル 上には、以下のような自明共変微分 がcanonicalに存在する。
の具体的な定義には次の同型を使う。
上記同型を使えば、 は、次の とみなしてよい。
を具体的に定義する。
あるいは、
ここで、 は(微分作用素とみた)ベクトル場による関数の方向微分。
以下の図式は可換だから、 を区別する必要はあまりない。
自明化による誘導共変微分
を大域共変微分とすると、それを局所的に考えて、局所共変微分が得られる。
次の図式を可換にするような局所共変微分 が存在する。
は自明バンドル上の共変微分になる。
共変微分の差は微分形式
- https://uok.zulipchat.com/#narrow/stream/279434-main/topic/.E9.AD.9A.E9.87.91.E3.82.BB.E3.83.9F.E3.83.8A.E3.83.BC.20.E8.A8.98.E9.8C.B2.E3.83.BB.E6.84.9F.E6.83.B3/near/237248173 (記号やテンソル積の順序が少し違うけど)
上のZulipエントリーから次が成立する。
この命題を に適用すると:
前提 は示せるので、次が成立する。
End加群、Endバンドル、Endベクトル空間
セクション関手 は、ベクトルバンドルの線形代数的構成をセクション加群の線形代数的構成に移す。ベクトルバンドルとベクトル空間のエンドを小文字で と書くことにする(紛らわしくないように)。 はr次正方行列を表す。
接続形式の居場所
接続形式は次のように定義される。
に対する様々な同型があるので、 の居場所は確定しにくい。一例として、 を使うと、
なので、
と言える(一例)。
追記:変換関数の居場所
添字 で表されるものがけっこう複雑で、次の構造を想定している。
さらに に対して、 として:
と置いたとき、 の居場所もハッキリしない。それは次のような同型があるから。(VectBdl は底空間を動かさないバンドル射の圏。)
から下はベクトルバンドルではなくて群バンドル。最後の行は、関数係数のr次正則行列の群。