その他

ポイントとコポイント

圏のなかの「すごく特別な対象」として始対象と終対象がある(init, termと略称する)。モノイド圏だと単位対象もすごく特別(unitと略称)。これらの特別な対象は一意に決まるとは限らないが、一個だけ選択〈select | choice | distinguish〉して、the init…

素朴論理の基本 主に変数

基本 素朴論理とは 変数に関する絶対厳守のルール 変数を含む命題 論理式の真偽値 フビニの定理 全称と存在の混合 存在と射影 型コンテキスト記述の例 キーワード/キーフレーズ 素朴論理とは 素朴集合論 : 公理的集合論 = 素朴論理 : 形式論理 素朴集合…

感想文

口頭でしゃべった内容を書いておく。大変な労作で、面白い問題意識・示唆も含まれ、まずは「お疲れ様でした」。書かれている内容は、おおよそ3つに分けられるだろう。 最近の圏論的トレンドに関する概論 圏論的アブストラクト・ナンセンス・スタイル(もちろ…

圏論化とネーミング

圏論化は一通りには決まらない。 現状、圏論化はscienceではなくart。 それでもできるだけ系統的に圏論化したい。 圏論化の前 非可換環は「必ずしも可換とは限らない環」のこと。 足し算あり 足し算なし 非可換環 モノイド 可換環 可換モノイド R-左加群 M-…

ネコひねり問題のセッティング(だけ)

Mさんの話からの類推。既存の資料を調べたりはしてない。セッティングだけで、どう解くかは分からない。[追記 date="翌日"]Mさんに資料をいただきました。色々と違っていた。後で別記事にするかも。[/追記] 2つの主バンドルを定義する。 自明バンドル、構造…

ベクトル解析と微分形式

として、 は、 上の関数=スカラー場 の空間(可換環) は、 上のp次微分形式の空間(-加群) は、 上の接ベクトル場の空間(-加群) は、ホッジスター(双対の同型写像) 以下「」の部分は省略、ダッシュ〈プライム〉を付けると「疑」の意味。接ベクトル=…

別な紛らわしい例

記号の乱用、略記の原則は: 似たモノは同じ記号で表して区別はしない。 または のような記号で表される「p次微分形式を作る関手」も乱用・略記される。(右肩の op は反対圏、反変関手を表すために使う。) 左肩に番号を付けて識別することにして:これらが…

ゲージ、ゲージ変換、ゲージ変換群

「ゲージ=局所自明化」という同義性は大丈夫だと思って信頼する。ベクトルバンドル以外のファイバーバンドルでもゲージは意味を持つが、ベクトルバンドルを扱う。コミュニケーションを困難にする問題点:1. 単一のゲージとゲージの集まりが区別されない。特…

抽象的な概念を具体的に扱う

例えば、一例としてトポロジーの話題。 正確な書き方と記号の乱用 がモノイドだとすれば、 と書ける。ここで: は集合。モノイドの台集合〈underlying set〉と呼ぶ。檜山は、underly と underline をかけて(駄洒落!)、台集合には下線を引く。 は写像。モ…

多様体様構造 メモ

多様体様構造〈manifold-like structure〉とは 局所的には単純で扱いやすい。局所自明性〈local tribiality〉と呼ぶ。(形容詞は locally trivial) 全体としては単純とは限らない。 単純な局所部分の貼り合わせとして記述と構成が可能。 多様体様構造の例 …

接続形式はどこに居る?

ベクトルバンドルを単に「バンドル」ともいう。 : 多様体 : 番号の区間 : ベクトルバンドル : 開被覆 : 制限されたバンドル : 自明バンドル : 局所自明化(バンドル同型射)、t = trivialization : 局所微分形式の空間 : 局所ベクトル場の空間 : …

月曜日の小ネタ

話題の範囲は広いかもしれないが、知ってることが極めて僅かという意味で「小ネタ」。 なに? 読みにくい人名 参考文献 動機と方法 断片的な定義や聞きかじり なに? 昨日 #微分インフラ以前、僕が微分インフラと呼んでいたもの(に近い概念)はリー/ライン…

ベクトル空間、アフィン空間、射影空間

次元nの状況 標準的埋め込み(包含写像) 開集合の埋め込み(これも包含写像) 同型 商集合への射影、ただし、ゼロでは未定義な部分写像、丸印付き矢印は「一点で未定義」を表す。 と置くと、定義から 。この は無限遠部分で、 この同型は次節の で与えられ…

追憶のストーン双対

十数年前ははるかな過去、もはや記憶は霞んでいる。ジャムボード ゲルファント・スペクトル/ゲルフォント双対 2分 (もともとの)ストーン双対 3分 可換環の素スペクトルと極大スペクトル 3分 スペクトルへの位相の入れ方 2分 以上で 10 分過去のブログ記事…

強化したベータ変換等式

をモノイド圏とする。デカルト性も対称性も仮定しない。モノイド閉構造が次のようにして与えられているとする。 右掛け算関手 の右随伴パートナーが右指数関手 (対象部分だけでも十分) 左掛け算関手 の右随伴パートナーが左指数関手 (対象部分だけでも十…

テンソル積の誤解と難しさ

ベクトル空間のテンソル積 AB の台集合は A×B(正確には U(A)×U(B))である。→ 違う。U(AB) = U(A)×U(B) は成立するが、U(AB) = U(A)×U(B) は成立しない。 ベクトル空間 A, B に対して、テンソル積 AB は一意に決まる。→ 違う。up-to-isoで一意なだけで、ほ…

テンソル積とモノイド関手

モノイド圏は、高次圏〈higher category〉の入り口、特殊な双圏(腐った用語法→「「余」と「双」の使い方がバラバラ」、「高次圏: 用語法と文脈(主に2次元) // だらしなくザンネンな用語法」)。通常圏論〈{ordinary category | 1-category} theory〉の常…

Fig 5.14 補足

②の絵で、天井(円柱の上の面)は要らんかった。 二角形の天井面に沿って、手前の半円矢印を奥側に移動する。 奥側の緑の側面(四角形、円柱の側面の奥の半分)に沿って、天井半円+縦線・矢印を南西対角方向に移動して、縦線+床半円・矢印にする。 二角形…

要約 2020-05-06 への追記

要約 2020-05-06 - (2nd) 檜山正幸のキマイラ飼育記 x.f = f(x) と x;f = fx の使い分けが難しくなるが、そもそもが使い分ける必要がないものなので、どっちを使ってもかまわない。気にすることはない。 集合論では、所属関係(記号'∈')と要素概念が基本。…

要約 2020-05-06

“圏の圏”は2-圏の事例と考えよう。 対象=ポインティング関手、射=ポインティング関手のあいだの自然変換、と考えよう。 各種の適用〈application | evaluation〉、射の結合、関手の結合、関手・自然変換のヒゲ結合、自然変換・自然変換の縦結合、自然変換…

圏論で使う描き方 まとめ

ちょっとずつ追加・修正の予定。概念の解説はここではしない。描画法のみ列挙する。 基本 関手の関手性 自然変換の自然性 自然変換の横結合 圏の2-圏の構造(絵だけ) 一時的に追加:錐 基本 上下左右が入り乱れること: 双対や随伴に強くなるためのトレーニ…

圏論で使う書き方 まとめ

ちょっとずつ追加・修正の予定。概念の解説はここではしない。用語と記法のみ列挙する。 記述のための構文 宇宙と圏 k-射 n-圏とk-射 n-圏の圏 圏の弱さ ホムシング 所属関係 割り当て〈コンストラクタ | オペレータ | コンビネータ〉 記述のための構文 説明…

モノイドやモノイド圏の指標 補足解説

元記事: https://m-hiyama-memo.hatenablog.jp/entry/20180918/1537241141 参照のためにコピーした(わずかに変更)。「マイクロコスモ原理と構造の無限タワー」に補足。記法を少し改善する。「掛け算」「乗法」「積」などと呼ばれる演算の中置記法で使われ…

記号・記法の約束 20200118

この記事のURL: https://m-hiyama-second.hatenablog.com/entry/2020/01/18/151235 ローカルファイル: YK-*/Notations2020.txt 内容: 行列の記法 点とベクトルの区別 内積と行列の掛け算 行列の成分表示 行列のサイズ 行列の等しさ 行列の和と積の成分表…

モノイド閉圏の事例: オシマイ

これでオシマイにします。シリーズ記事をすべてリストしたい場合は、「モノイド閉圏の事例:」で検索すればいいでしょう。 シリーズ記事を検索 記事の推敲・リライト、再編成などは(当初は多少やるつもりでいたが)やる気はありません。明らかな間違い(誤…

モノイド閉圏の事例: ボックス積の双関手性

ボックス積 (-□-) を Box:SG×SG→SG とも書く。ボックス積が双関手性を持つとは、直積圏からの関手であることだから: Box( (f, f');(g, g') ) = Box( (f, f') );Box( (g, g') ) (結合の保存) Box( (A, B)^ ) = Box( (A, B) )^ (単位の保存) 中置演算子形…

モノイド閉圏の事例: ベータ変換等式

(ΦX,A,Y(f)□A^);ev = f ΦX,A,Y(f) = Φ(f) = F と置いて、(ΦX,A,Y(f)□A^) = F□A^ を計算する。 F□A^ : X□A→hom(A, Y)□A = [ λ0(x, a)∈A□A.( (F(x), a) ∈hom(A, Y)□A ) ALSO λ1(x→x', a)∈A□A.( (F(x→x'), a) ∈hom(A, Y)□A ) OR λ1(x, a→a')∈A□A.( (F(x), a→a')…

モノイド閉圏の事例: 反カリー化

反カリー化を定義して、カリー化の逆写像であることを計算で直接的に示してみる。念のために、カリー化の定義を再掲: ΦA,B,C : Hom(A□B, C)→Hom(A, hom(B, C)) := λf∈Hom(A□B, C).( [ λ0a∈A.( [λ0b∈B.( f(a, b) ∈C) ALSO λ1b→b'∈B.( f(a, b→b') ∈C) ] ∈hom(…

モノイド閉圏の事例: 計算の方法に関して

ここまで計算してきて感じたこと: 図(ストリング図)のワイヤーにラベルがないのは分かりにくい。横着せずにワイヤーにラベル(対象の名前)を書いたほうがいい。悪い例は↓ 写像ブロックとデータブロックを区別して書く必要はないかも。「写像ブロック←→デ…

モノイド閉圏の事例: カリー化の自然性 (続き2)

前の記事の続き。後でひとつの記事にまとめるかも。 真っすぐなスライディング ΦX,A,Y'( f;q ) = ΦX,A,Y(f);hom(A, q) : X→hom(A,Y') 左辺: Φ( f;q ) : X→hom(A,Y') = [ λ0x∈X.( [ λ0a∈A.( q(f(x, a)) ∈Y') ALSO λ1a→a'∈A.( q(f(x, a→a')) ∈Y') ] ∈Hom(X, Y…